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2006年12月30日
硫黄島二部作
クリント・イーストウッドの硫黄島二部作を観た。
「父親たちの星条旗」の印象は、前作の「ミリオンダラー・ベイビー」と似ていた。溺れそうになる際で抑制される感傷。全篇ジェットコースターのような視覚的・音響的アトラクションが主流の米国映画の中では奇跡のような美しさと言うべきだろう。だが、その禁欲的な抑制に物足りなさを感じもする。観るものは贅沢である。
「硫黄島からの手紙」は、敗者を描くせいか、やや感傷が勝っている。もちろん、ことさらに感傷を煽ることはない。抑制された表現から溢れ出る強い悲しさが印象的なのである。やられました。
渡辺謙、二宮和也、伊原剛志らが、いい顔に撮られている。これは特筆すべき。
それにしても、異国の人が作ったことがまったく感じられない。小さな瑕疵はいくつかあるけれど、あえて言挙げするほどではない。そういえば、世界のクロサワ(明)がソ連で撮った「デルス・ウザーラ」はどんな出来だったのでしょう。
ただ、と、気になるのは二部作に共通する女の印象。70年代から80年代にかけて公私にわたるヒロインがソンドラ・ロックだったのだから、仕方ないか。