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2004年1月17日

LENI RIEFENSTAHL FIVE LIVES

レニ・リーフェンシュタールの生涯を写真で紹介する書物である。(TASCHEN, 2000)

レニ・リーフェンシュタールが、100年を超える生涯に、ダンサー、女優、映画監督、写真家、ダイバー(兼写真家)の5つの人生を送ったというのがタイトルの含意である。レニ・リーフェンシュタールは昨年102歳で亡くなったが、本書の出版には写真の選択などで協力したという。

レニ・リーフェンシュタールはナチスと深い関わりをもった映画監督として有名だが、女優、写真家、ダイバー(兼写真家)としても豊かな才能を持っていたことがうかがえる。いずれも過酷な環境条件下での仕事という点も見逃せない。女優時代はアーノルド・ファンク監督の山岳映画というジャンルで活躍したが、撮影現場は零下数十度の山上や氷河である。写真家としてはヌバ族を撮影するために現地で生活し、ダイバーとしては深海に潜水している。ダイビングを始めたのは70過ぎだ。長寿を支える身体が頑健だったことは確かである。

映画作品は、1933年のナチス党開会の模様を伝える「意志の勝利」と、1936年のベルリン・オリンピックの記録映画「美の祭典」「民族の祭典」を観たことがある。いずれも印象は強烈だ。第二次大戦後にナチス協力者として指弾されたのは、製作にあたって全面的な支援を受けた事実だけでなく、作品そのものに強い訴求力があったことも理由だったと推察できる。ナチスの理念に共鳴はしなかったかも知れないが(そう弁明しているが)、結果的に深くコミットしたと見なされても仕方はあるまい。

党大会に参集する数十万人の隊列、オリンピックの競技者やヌバ族の人々の肉体、深海の生物。60年以上の年月の間に作られた作品には一貫した美意識が感じられる。それは、異様で力強いものがもつ美しさの賛美である。ナチスの選良主義や人種差別との関連を指摘されることもあるが、本人としては美的な関心だったのだろう。

なお、裏表紙はカメラを縦位置に抱えたレニ・リーフェンシュタールの1940年のポートレートである。スクリューマウントタイプのライカに、大口径のレンズと大型の単体ファインダーが取り付けられている。ディテールは見えないが、レンズはSummitar 50mm/f2.0で、単体ファインダーは正像ビドムのようだ。本体は、軍艦部がレンズマウントまで伸びていない、スローシャッターダイヤルがある、巻き戻しノブに視度補正ノブがない、などからIIIもしくはIIIaと判断できる。巻き戻しレバーが巻き戻し位置にあるのでじつはフィルムが入ってないんじゃないか、なんてことも読み取れる。

投稿者 kmatsu : 2004年1月17日 15:31

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コメント

裏表紙の話で、つい買いたくなりました(笑)。
そういえば、正像ビドムはともかく、そのセットをお持ちではなかったでしたっけ。

投稿者 t-oku : 2004年1月19日 00:59

買うのはカメラのセットですか(笑)。

IIIとSummitarのセットは持ってます。この組み合わせで、N.Y.のTamarkinで買いました。なんでElmarじゃないのか、と不思議がられました。

ちなみに、本書の定価4900円ですが、神田タトル商会のバーゲン品コーナーで2500円でした。

投稿者 kmatsu : 2004年1月20日 00:41

Summitarいいですよw

投稿者 tkoike : 2004年1月27日 00:02

Summitarは、絞り開放時のぼやぼやぶりと、背景のボケの汚さと、ちゃんと写ったときの繊細さが印象的です。

投稿者 kmatsu : 2004年1月27日 00:49

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