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2003年8月28日

「嵐が丘」の謎を解く

『「嵐が丘」の謎を解く』(廣野由美子著、創元社)を読んだ。

神学的解釈、ドッペルゲンガーのモティーフ、時間の秘密、空間に埋め込まれた秘密、第二世代(鏡の世界)などなどの視点で謎の解明を試みる。だが、筆者自身があとがきに記すように、謎解きに終わりはない。

「『嵐が丘』の謎はなかなか解けない。謎解きの試みの行き着く先には,しばしば行き止まりが待っている。しかし、この作品には、謎解きが決して無駄な試みではないことを読者に信じさせる何かがある。(途中省略)『嵐が丘』は、謎解きへと駆り立てる磁力において比類ない小説であるばかりではなく、答えのない謎を解くことの意義を私たちに確信させてくれる作品でもある。この『誘引力』の本質が何であるかが、『嵐が丘』の最大の謎であると言えよう。」

終わりのない謎解きは苦痛や苦行ではなく、喜びをもたらすらしい。

投稿者 kmatsu : 2003年8月28日 01:57

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